Goのslogで色を付けつつファイルにも出力する
2024/09/09
最近、Goにlog/slog
という構造化ロガーが登場し、InfoやDebugなどのラベル付けやグループ分けをするロギングが簡単にできるようになりました。
slogは単体ではまだ少々貧弱ですが、非常に柔軟性の高いインターフェースを実装しているので外部ライブラリによって使いやすくすることができます。
今回は私がよく使っている2つのライブラリを組み合わせます。
色を付ける
github.com/m-mizutani/clog
はカラフルでConfigurableなslog.Handler
を実装しているライブラリです。なんと日本人の方が作っています。
細かい使い方は作者さんがZennで紹介されているので、そちらを御覧ください。
Go公式の構造化ロガー(予定)のslogの出力を見やすくしてみる
複数のHandlerに対応する
log/slog
は現状1つのLoggerにつき1つのHandlerしか対応していません。そのため複数箇所に出力をしたいという場合には、専用のHandlerを作成する必要があります。
github.com/samber/slog-multi
は複数のHandlerをまとめ上げて1つの新しいHandlerを生成してくれるライブラリです。
余談なのですが、自分がよく使っているgithub.com/samber/lo
というForEachやFilterを提供してくれるライブラリと同じ作者のもので非常にびっくりしています。
組み合わせる
これら2つを組み合わせます。clog.Handler
はslog.Handler
を実装しているので、簡単に組み合わせて使えます。
package main
import (
"log/slog"
"os"
"github.com/m-mizutani/clog"
slogmulti "github.com/samber/slog-multi"
)
func coloredLogger() slog.Handler {
handler := clog.New(clog.WithColor(true))
return slog.Handler(handler)
}
func fileLogger(f *os.File) slog.Handler {
return slog.Handler(slog.NewTextHandler(f, nil))
}
func handleError(err error) {
if err != nil {
panic(err)
}
}
func main() {
f, err := os.Create("log.txt")
handleError(err)
defer f.Close()
singleHandler := slogmulti.Fanout(
coloredLogger(),
fileLogger(f),
)
logger := slog.New(singleHandler)
slog.SetDefault(logger)
slog.Info("Hello, world")
slog.Warn("Hello, world")
slog.Error("Hello, world")
}
2つの外部パッケージがここまでいい感じに組み合わさるのも、log/slog
の柔軟な型定義のおかげ。
非常にいい感じでかっこいいロギングができるので参考になれば良いなと思います。